MENU

誰に・何を・なぜ・いつどこで伝えるか──発信を設計する4つの軸

発信をしていて「頑張っているのに伝わらない」「手応えがない」と感じたことがある人は最後までお読みください。それは、料理でいうと「誰に食べてもらうか」「何を作るか」「なぜ作るのか」「どこで食べるのか」を決めないままキッチンに立っている状態に似ています。

発信も同じで、4つの軸を整理すると届きやすい構成になります。

目次

誰に伝えるのか

読者や顧客を「経験値」「関心度」「ライフスタイル」で切り分けてみます。たとえば料理初心者向けには「基本のレシピ」、料理好きには「アレンジアイデア」を伝えるのと同じです。ビジネスでは、「起業したばかりの人」「経験豊富な経営者」「時間がないけど効率を求める人」といったペルソナを意識して分けてみます。

経験値ごとの視点

起業したばかりの人、数年経営している人、ベテラン経営者。それぞれの経験値によって「響く発信内容」は大きく変わります。

起業したばかりの人には「基本の型」を

集客や商品設計など、まずは「基本の型」を知りたいと思っているはず。「SNSアカウント立ち上げ手順」や「初めての商品設計フレーム」といった基礎的な内容を書くといい。

数年経営している人には「仕組み化」に関心

売上の安定やリピート施策など「仕組み化」に関心があるので、「顧客リストを活用した再購入導線」や「SNS投稿のシリーズ化」といった実践的な方法が必要。

ベテラン経営者の人は「次の成長」に課題

新規事業、ブランディング、組織づくりなど「次の成長」に課題を感じているので、「長期的に資産になるブログ×メルマガ戦略」や「チームで発信を回す仕組み」といった発展的な視点を欲しいと思っています。

関心度ごとの伝え方

発信に積極的な人と、最低限で良いと考えている人では熱量が異なるので、伝え方も変わってきますね。関心度の違いを踏まえると、メッセージの深さや頻度を調整できます。

最低限でいいと思っている人向け:小さな発信の効果を伝える

口コミや紹介に依存しているため、日々の仕事が回っているうちは「発信は必要ない」と考えがちです。けれど紹介だけに頼るのは、先細りや急な変化に弱いというリスクを抱えています。だからこそ、まずは「小さな発信が思わぬ効果をもたらす」事例を示すのが効果的です。例えば「ブログに載せた一言が新規顧客に繋がった」「SNSでの紹介が求人につながった」といった成功例を伝えると、最低限の発信にも価値があると気づきやすくなります。

興味ありの人向け:すぐに試せる実例を渡

SNSやブログを試し始めて「もっと知りたい」と感じている段階では、すぐに活用できる具体例が一番響きます。「今日から使える投稿アイデア集」「成果につながった事例集」といったコンテンツは、次の行動に直結しやすいです。また、ここでは“褒められる体験”が原動力になることも多いため、「いいねが増える投稿パターン」や「保存されやすい投稿テーマ」といった“反応を得やすい工夫”をセットで伝えると、実践のモチベーションが高まります。

関心が高い人向け:高度な改善策を示す

すでに発信に慣れていて、「さらに改善して伸ばしたい」と考えている層です。ここには、アクセス解析を使った改善法や、AIを組み込んだ発信フロー、キャンペーン設計の具体事例など“高度なノウハウ”が刺さります。例えば「過去の投稿の分析から次の企画を立てる方法」や「メルマガとSNSを連動させて顧客導線を作る仕組み」など、資産化や効率化につながる内容を提示すると、彼らの成長意欲に応えることができます。

ライフスタイルごとの発信方法

発信のやり方は「時間の使い方」や「働き方のリズム」に大きく左右されます。
どんなに良いノウハウでも、自分のライフスタイルに合っていなければ続けるのは難しいもの。だからこそ、それぞれの生活スタイルに合わせた発信方法を見つけることが成果につながります。

忙しい経営者向け:効率を重視した発信

限られた時間で効率的に成果を出したい層です。朝の移動時間や空き時間を使って「5分で書ける投稿テンプレ」を活用したり、週末にまとめて記事を書いて自動配信を設定したりする方法が効果的です。「短時間でも反応が得られる型」を手にしておくと、発信の負担を最小化しながら結果を残せます。

限られた時間で頑張りたい人向け:続けやすい発信

毎日の仕事や家庭で手いっぱいだけれど、発信もやめたくない──そんな層には「無理なく続けられる工夫」が必要です。例えば「1投稿=1アイデア」と割り切って短文で出す練習や、写真一枚に一言を添えるシンプルな形式が役立ちます。週1回の投稿でも成果を出せるテーマ設定や、あらかじめ書き溜めておく仕組みを伝えることで、継続しやすくなります。

成長志向の人向け:戦略的に積み上げる発信

事業をさらに広げたいと考えている層には、「戦略的な発信設計」が響きます。年間カレンダーでコンテンツを設計し、キャンペーンやイベントと連動させる方法、さらに発信をブログやメルマガと組み合わせて資産化するプランを提案するのが有効です。短期的な反応だけでなく、長期的に積み上がる“成果の仕組み”を提示することで、投資意欲や成長意欲に応えることができます。


何を伝えるのか

発信といっても、事業のステージによって課題はまったく違います。
起業したばかりの人と、数年経営してきた人、さらにベテラン経営者とでは“響くポイント”が異なるからです。だからこそ、それぞれの段階に合わせた「何を伝えるのか」を整理することが、発信を成果につなげる近道になります。

起業したばかりの人は「迷わず始められる」ことを

SNSアカウントを開設して最初の投稿をするまでの流れを、迷わず進められるように伝えることが大切です。プロフィール設定やアカウント名で「何をしている人か」を一目で分かるように整え、最初の投稿では自己紹介と提供できる価値をしっかりセットにする。ここでは写真のクオリティやデザインよりも、まず「投稿する習慣をつくる」ことを優先することで、次の一歩が軽やかになります。

数年経営している人には「仕組み化・継続の工夫」を

単発の投稿ではなく、シリーズ化や定期更新を意識して「リピーターを増やす仕組み」を伝えるのが効果的です。例えば「毎週◯曜日は○○の日」といった期待感を持たせる投稿や、保存や再訪問を促すまとめ投稿を取り入れる。継続的に追いかけたくなる発信のスタイルを提案することで、ファンとの関係を深めやすくなります。

ベテラン経営者には「情報の資産化と循環システム」を

ブログに蓄積した記事をメルマガで再編集して届けるなど、一度作ったコンテンツを循環させ、長期的に価値を発揮できる仕組みを紹介します。時間が経つほどに記事や情報が積み重なり、やがては「自社のメディア」として集客や採用にも活かせる。その未来像をイメージできると、単発投稿からの脱却と資産化の重要性が生まれ、次のアクションを起こす動機になります。

なぜ伝えるのか

発信は「事実を並べること」だけが目的ではありません。相手にどう感じてもらいたいか、どんな行動を引き出したいかを意識すると、文章や表現に自然と磨きがかかります。目的を定めることで、発信が単なる情報提供から「人を動かす力」を持つようになります。

知ってほしい・理解してほしい

まずは「知ってもらう」ことが、すべての出発点です。どんなに良い商品やサービスでも、その存在や価値を相手が理解していなければ選ばれることはありません。だからこそ、基本知識や仕組みを分かりやすく伝えることが欠かせません。
ここで大切なのは、専門的すぎる言葉を避け、相手の言葉に置き換えて伝えること。例えば「集客の基本ステップ」を噛み砕いて紹介することで、起業したばかりの人でも「自分にもできそうだ」と思えるようになります。理解は安心感につながり、行動の土台を築きます。

楽しんでもらいたい

情報は正確でも、退屈だと読み手は離れてしまいます。人は「楽しい」「面白い」と感じたものには自然と注意を向け、記憶に残りやすいもの。だからこそ発信には“読み物としての楽しさ”を盛り込む工夫が必要です。
例えば、SNSに関心がある人に向けて、あえて「失敗談」を紹介する。すると「自分だけじゃないんだ」と共感が生まれ、気軽に読み続けてもらえます。楽しさは「次も読んでみよう」と思わせる原動力になり、読者との距離を一気に縮めます。

憧れを持ってほしい

人は「こうなりたい」と思える対象に惹かれます。発信が目指すべき次の段階は、読者に憧れを抱いてもらうことです。単なる知識や情報にとどまらず、理想像を提示することで「自分も挑戦したい」という前向きな感情が芽生えます。
たとえば、成長志向の経営者に「ブログ×メルマガでファンを増やし、売上を安定させた事例」を紹介する。すると「自分の事業もそこを目指せるかもしれない」と思い描けるようになります。憧れは学びを行動に変える最も強いモチベーションです。


行動につなげたい

最終的に、発信は「行動」によって成果に変わります。問い合わせをする、商品を購入する、イベントに参加する──いずれも相手が一歩を踏み出す瞬間です。その背中をそっと押すのがCTA(行動喚起)の役割です。
ここでは「次に何をすればいいか」を明確に示すことが重要です。「無料で資料をダウンロード」「メルマガに登録」「相談会に申し込む」など、具体的で迷わない選択肢を提示すると行動率が上がります。事例として、記事の最後に「アップデート通信」への登録ボタンを置いたことで、自然な流れでリストが増えたケースがあります。行動の一歩は、発信者と読者の関係を大きく変えるきっかけになります。

いつ・どこで伝えるのか

発信は「内容」だけでなく「タイミング」と「場所」によって効果が変わります。
同じメッセージでも、相手が受け取りやすい瞬間に届けられれば心に残りやすく、行動にもつながります。ここでは「いつ・どこで」を意識することで発信力を高める4つの視点を紹介します。

認知の入り口で伝える

初めて出会う場面では、短く・わかりやすく・興味を引くことが大切です。SNSの投稿や広告、イベントでの一言など、相手が「自分に関係あるかも」と思えるメッセージを用意しましょう。
事例:Instagramのプロフィール文に「◯◯をサポートします」と明記しただけで、問い合わせが増えた。

興味が高まったときに伝える

「もっと知りたい」と感じている段階では、ブログ記事や動画など、詳しい説明やストーリーを届けるのが効果的です。相手の疑問に答える内容を用意することで信頼につながります。
事例:ブログ記事に詳細な手順をまとめ、SNSからリンクで誘導したところ、滞在時間が大幅に伸びた。

比較・検討のときに伝える

他の選択肢と比べられている段階では、事例や実績、FAQが効きます。「自分に合うかどうか」を判断する材料を渡すことが重要です。
事例:サービス紹介ページに「導入事例」を追加したことで、成約率が上がった。

行動の直前に伝える

購入や参加などの決断を後押しする段階では、背中を押すひと言やCTAが鍵になります。「今なら特典あり」「まずは無料体験」といった提案は、最後の一歩を踏み出す助けになります。
事例:メルマガの最後に「無料相談はこちら」を明記したところ、返信率が改善した。

まとめ

発信を成果につなげるには、感覚的に書き続けるのではなく「誰に・何を・なぜ・いつどこで」という4つの軸で整理することが大切です。
経験値・関心度・ライフスタイルによって相手に響く内容は変わり、目的を意識すれば文章の磨き方も変わり、タイミングを考えれば届きやすさが変わります。

つまり、発信は一方的に情報を投げる作業ではなく「相手の状況に合わせてデザインする」営みです。
もし「どこから手を付ければいいか分からない」と感じるなら、まずは 誰に届けたいのか を決めるところから始めてみてください。そこが定まれば、残りの3つの軸も自然に見えてきます。

小さな工夫の積み重ねが、やがて大きな信頼や成果につながります。今日の発信から、ひとつ意識を取り入れてみてください。

この記事を書いた人

甲田 和美のアバター 甲田 和美 代表取締役

ホームページ制作、WordPressを中心としたWEBサイト設計、SNSのビジュアルデザインや広告運用のほか、ブログ発信や導線づくりのコンサルティングを行っています。近年はAIとCanvaを活用した効率的な発信支援に力を入れ、さらにObsidianを使った「第二の脳」構築や知識管理の仕組みづくりも取り入れています。クライアントの「伝えたい想い」をより速く、より広く届けるサポートを展開。企画・設計からデザイン・運用・分析まで一貫して伴走し、スモールビジネスやひとり社長の発展に貢献しています。

目次