ホームページのブログやSNSで発信していると、「自社の商品やサービスを、どこまで前に出していいのか」と迷うことはないでしょうか。毎回しっかり宣伝したほうが売上につながりそうな気がします。一方で、売り込みが強すぎると読まれなくなる気もします。
私はWeb制作の仕事を27年続けながら、noteやメルマガでも自分の考えを発信しています。そのなかで実感しているのは、売り込まない発信のほうが、結果として信頼につながりやすいということでした。
この記事では、その理由を集客の「順番」という視点から整理してみます。
宣伝が続く発信は、なぜ読まれにくくなるのか
売り込みの強い記事を読んでいて、途中から「これも結局、商品につなげたいんだな」と感じたことはないでしょうか。そう思った瞬間から、内容が素直に頭に入ってこなくなります。私自身にも、読み手として何度も覚えのある感覚です。
発信のたびに商品やサービスを前面に出すと、次のようなことが起きやすくなります。
- 読む側が身構えてしまう
- 「結局これも宣伝か」と、内容そのものが疑わしく見える
- 一度そう思われると、その後の発信も素直に読んでもらえない
せっかく役に立つ情報を書いていても、受け取ってもらえなければ届きません。
集客には「アクセス→オプト→セールス」の順番がある
Web集客は、大きく3つの段階に分けて考えると整理しやすくなります。
最初が「アクセス」です。検索やSNSを通じて、まず存在を見つけてもらう段階です。次が「オプト」で、興味を持った人がメルマガやLINEに登録したり、資料を請求したりして、もう一歩近づいてくれる段階にあたります。最後が「セールス」で、ここではじめて商品やサービスを具体的に提案します。
見つけてもらったばかりの人に、いきなり商品を勧めてもほとんど響きません。これは対面の商売でも同じです。初めて会った人にいきなり営業されたら、多くの人はまず警戒しますよね。
ホームページの中で、役割を分けて考える
この順番は、ホームページの設計にもそのまま当てはまります。
ブログ記事の役割は、主に「見つけてもらう」ことです。検索で訪れた人の疑問に答え、「この会社は信頼できそうだ」と感じてもらう場所ですから、記事ごとに強い売り込みを入れる必要はありません。関連するサービスページやお問い合わせへの導線を、記事の最後に静かに置いておけば十分です。
反対に、サービスページは「セールス」の場所です。ここでは遠慮せず、内容や料金、進め方をきちんと説明します。
ブログは入り口、サービスページは提案の場所。このように役割を分けておくと、どのページも無理なく読まれる構成になります。売り込むかどうかで迷う前に、「このページはどの段階の人に向けたものか」を決めておくのがおすすめです。
売り込まないことは「隠す」ことではない
誤解されやすいのですが、売り込まないことは、商品の存在を隠すことではありません。
私もnoteでは、販売しているものがあることは隠していません。ただし中身を細かく語ることはせず、「気になる方はメルマガで」という形にとどめています。「今すぐ買ってほしい」ではなく、「もっと知りたいと思ったら次の場所へどうぞ」という距離感です。
実際、読者の方から「有料noteはやらないんですか?」と聞かれることがよくあります。こちらから前に出さなくても、「この人には何かありそうだ」ということは伝わっているようです。興味を持ってくれた人のほうから聞いてくれる。それくらいの距離感が、渡す側にも受け取る側にも心地よいのかもしれません。
信頼は「売り込まない時間」に積み上がる
発信を続けていて感じるのは、売り込まなかった時間こそが、後の信頼につながっているということです。
数字や実績を正直に見せる。うまくいかなかったことも隠さず書く。その積み重ねが、「この人の言うことは、話半分に聞かなくていい」と思ってもらえる材料になります。
逆に、毎回何かを勧められていると感じると、どれだけ良い情報でも受け取りにくくなります。お客様の立場で考えると、とてもわかりやすい感覚ではないでしょうか。
まとめ:ちゃんと売るために、今は売り込まない
売り込まないのは、遠慮しているからでも、商品に自信がないからでもありません。ちゃんと売るために、今は売り込まないという選択です。
アクセス、オプト、セールス。それぞれの段階に、伝えていいことと、まだ早いことがあります。順番を整えることは、売らないための我慢ではなく、気持ちよく買ってもらうための準備です。
必要なものを、必要な時に、必要な人に。発信もホームページも、結局はそれだけのことなのだと思います。
ブログとサービスページの役割分担や、
お問い合わせまでの導線を見直したい方は、

